私自身も50歳を過ぎるころから、親族が亡くなって相続の問題が発生したり、お金の問題を自分のこととして考えざるを得ない年齢になってきました。
また、人生100年時代と言われる時代に、老後と言われる期間は大変長く、生活設計を考えずに過ごすことは難しいのではないでしょうか。
そういった背景もあるのでしょうか、生涯学習で有名なユーキャンでもこのブログを執筆している今現在でもファイナンシャルプランナー講座は3位に入っています。
この記事では、そんなファイナンシャルプランナーの資格が就職や転職に役立つのか、そして、どのような資格で、どのように学習する必要があるのか、ファイナンシャルプランナーについて深堀りしてみたいと思います。
結論から言うと、司法試験や公認会計士のような超難関資格以外は絶対有利とは言えませんが、ファイナンシャルプランナーはこれから社会問題となっていく事柄に関係すること、そして、関連する業界が多いことから、取得しておくことで就職・転職に優位であることは間違いないと思います。
自分の老後や将来に不安がある人、興味がある人はぜひ参考にして欲しいと思います。
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ファイナンシャルプランナーは就職・転職に役立つ?
そもそもファイナンシャルプランナーの取得は就職や転職に役に立つのでしょうか?
現実としては、ファイナンシャルプランナー資格の中でも2級技能士のレベルでは、公認会計士や司法書士などと同じように直接就職や転職に関わるほどの影響力はないのではないかと言われています。
そんなことを言ってしまうと元も子もない気がしますが、多くの資格がその取得そのものを持っていても、就職や転職を決定づけるものではないということは心のどこかに意識をしておく必要があると私自身は思っています。
どんなに勉強ができて弁護士の資格を有していても、顧客がいなければ稼ぐことはできないということと同じです。
とは言っても、ファイナンシャルプランナーの資格は2級以上を取得していれば、就職や転職にまったくアピールが出来ないわけではありません。
ファイナンシャルプランナーの取り扱う範囲は非常に広く、「個人の資産の運用」「金融に関する知識」「不動産に関する知識」「相続に関する知識」など、そういった業界の会社に対しての優位性は少なからずあります。
また、これらの知識はある程度の年齢になってくると嫌でも取り組む必要のある分野でもあるので、資格取得の勉強そのものが自身の資産運用や相続などに役に立つものです。
現在私自身もまずは3級資格を自分で取得してみようと学習です。
学習するとよくわかりますが、本当に生活の中でお金について密接に関係した資格であることがわかり、生きていく上で役立つ資格であると確信をしています。
そもそもファイナンシャルプランナーとは何?
日本FP協会によると、ファイナンシャルプランナーは以下のように定義されています。
【ファイナンシャルプランナーとは、一人ひとりの将来の夢や目標に対して、お金の面で様々な悩みをサポートし、その解決策をアドバイスする専門家です。
個々人や家族のライフプラン(人生設計)に基づく将来の収支の見通しを立て、最適な資産設計・資金計画を提案、アドバイスを行い、その実行をサポートします。
そのため、FPはお金の面から家計の改善を図る「家計のホームドクター®」とも呼ばれています。】
長い人生において、総合的な資金計画を立てて、経済的な側面から実現に導く方法をファイナンシャル・プランニングと言います。
これらの計画を立てるためには、金融・税制・不動産・住宅ローン・生命保険・年金制度などの幅広い知識が必要です。
また、資金運用のためには、株式や投資信託などの金融商品についての知識も身に付けなければなりません。
では、ファイナンシャルプランナーに相談する立場になったとき、どのような相談を受けることになるのかをまとめておきます。
家計管理
ときどきテレビなどでも専門家としてファイナンシャルプランナーが登場し、家計費の見直しなど解説しているシーンを見たことはないでしょうか。
貯蓄をするためには家計をどのようにするのがベストなのか、そういった相談をすることが出来ます。
教育資金
家計において大きな支出として挙げられるのが、教育費です。
子供の教育費についてもファイナンシャルプランナーに相談が出来ますね。
住宅資金
教育資金とともに大きな資金が必要であるのが、住宅資金です。
今の収入でいくらぐらいの物件なら購入できるのか、そして、住宅ローンを軽くするにはどのようにすればよいのかなどもファイナンシャルプランナーの仕事です。
税制
税制にはさまざまな制度があります。
たとえば医療費控除、配偶者控除などが挙げられますが、そういった税制についてもファイナンシャルプランナーに相談が可能です。
介護費用
人生100年時代となり、介護については必ずぶち当たる問題です。
介護費用や介護保険などについても、ファイナンシャルプランナーに相談することができます。
老後の生活設計
長生きするようになればなるほど、老後の経済的な設計は必要になってきます。
老後を安心して過ごせるように、健康で元気なうちにしっかりと資金を準備する必要がありますね。
年金・社会保険
老後の生活設計に年金は欠かせないものです。
また、子供の出産など社会保険についても、知っているといないとでは大きな差が生まれてしまいます。
資産運用
数年前にNISAという制度が生まれ、投資信託が盛んになっています。
銀行に預金しておいても利息はほとんどつきませんね。
ただ、「株」というと素人はなかなか手が出せないように感じてしまいますが、投資信託ならどうでしょうか。
リスクの少ない投資などもファイナンシャルプランナーの仕事の一部です。
保険
保険にも生命保険、損害保険など多くの保険が存在します。
人によってかける保険はさまざまです。
多くの保険の中から自分に適した保険を提案してくれるのがファイナンシャルプランナーです。
相続・贈与
長生きの時代になったとは言っても、かならず相続の問題は発生します。
その時になって慌てなくて済むように、事前に相続や贈与の知識を得るために相談できるのがファイナンシャルプランナーです。
こうやって挙げているだけでも、ファイナンシャルプランナーが関わる範囲が、人生において、いかに広いかがわかるのではないでしょうか。
では、具体的にファイナンシャルプランナー試験についても紹介していきたいと思います。
ファイナンシャルプランナーの特徴を理解しよう!
ファイナンシャルプランナーの資格には他の資格とは異なるある特徴があります。
それは、同じファイナンシャルプランナーの中でも、資格がいくつかありやや複雑でわかりにくいことです。
ファイナンシャルプランナー試験を実施す機関は2つあり、かつ国家資格と民間資格が混在しています。
ファイナンシャルプランナー取得の大まかな流れは下図に示しましたので理解をしておいてくださいね。
🔎上表はクリックで拡大できます。
ファイナンシャルプランナーは2002年に国家資格として、まずFP技能士が創設され、日本FP協会ときんざいが試験実施機関に指定されました。
※ 略称:日本FP協会 ⇒ 正式名称:日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
※ 略称:きんざい ⇒ 正式名称:一般社団法人 金融財政事情研究会
以降、略称で掲載します。
どちらの試験を受けても国家資格であるファイナンシャルプランナー技能士(FP技能士)として認定を受けることが出来ます。
ややこしいのは、以前からあったFP協会の民間資格も継続されることになった点です。
結果として、FP資格には上記図の3つの国家資格と2つの民間資格の計5つの種類が生まれました。
各資格を大雑把にレベル分けをすると、3級FPは暮らしに活かせる資格、2級FPとAFPはキャリアアップに使える資格、1級FPとCFPⓇは高い専門性を有する資格に分けられます。”
独学でも合格できる?どのような方法が合格しやすい?
では、そんなファイナンシャルプランナーはどのように勉強すると良いのでしょうか?
実は昨年末頃からFP3級の資格を取得すべく勉強を始めました。
今のところ評判の良いテキストと問題集をセットで購入し、独学にて学習中です。
実際に5月に行われる試験を受験するために申込をし、お金も払っていましたが、コロナウイルスの影響で試験そのものが中止になってしまいました。
まずは独学から見ていきましょう。
独学で勉強する
独学で学習する場合は、3級から始める必要があります。
理由は、通信講座のところで述べますが、FP2級技能士(国家資格)を受けるための一つの条件がFP3級技能士(国家資格)を持っていることです。
そして、FP3級は受験資格もありませんし、合格率は平均80%とかなり高く、それほど難易度は高くありません。
独学でも十分に合格することができます。
また、そもそもファイナンシャルプランナーのことをまったく知らない人(私もそうでしたが)が全体像を理解するのに3級の学習は役に立ちますし、独学でも十分合格することができると言われています。
独学以外の方法としては、以下の3つがあります。
通信講座で学習する
時々新聞のチラシなどに入っている資格講座を見たことはありませんか?
特に時間のないサラリーマンが隙間時間を利用して、資格を取得するための講座が数多く開講されているんですね。
実は、ファイナンシャルプランナーの資格において、2級を受験するためには、必要な条件があります。
その中の一つが、AFP認定研修を修了していることです。
通信講座を開講している講座で、日本FP協会認定教育機関に認定されている講座を受講し条件を満たすことで、3級資格がなくFPの実務経験がなくてもFP技能検定を受検できるメリットが通信講座にはありますよ。
通学(専門学校)で学習する
ファイナンシャルプランナーの通学スタイルの専門学校の場合には、より内容の濃い講義を受けることができ、対面で質問が出来るなど多くのメリットがあります。
もちろん、多くの専門学校は日本FP協会認定教育機関に認定されているので、2級からの受検が可能です。
ただ、基本的に通学する時間が取れることが必要条件となりますね。
ファイナンシャルプランナーの難易度は?
ファイナンシャルプランナーの難易度はどれくらいなのか気になるところですね。
先にファイナンシャルプランナーには5種類の試験があると説明しました。
国家資格
国家資格はFP技能士として、1~3級の3段階に分かれています。
3級FP技能士は受検資格は必要ありません。
2級FP技能士の受検資格は以下の3つのいずれかに該当する必要があります。
① 3級FP技能士検定に合格すること
② FP業務の2年以上の実務経験あること
③ 日本FP協会が認定するAFP認定研修を修了こと
1級FP技能士は上級資格ということで下記ページを参考にどうぞ
ファイナンシャルプランナーには5種類の資格があります。国家資格と民間資格の両方があり、それぞれの上級資格が1級FP技能士とCFP®になります。3級FP技能士以外はそれぞれ受検資格があり、この記事では受験資格をメインにその内容と2つの上級資格の違いについて解説しています。
次にそのAFPとCFPについて解説します。
民間資格
民間資格には、AFPとCFP®の2種類があります。
AFP(アフィリエイテッドファイナンシャルプランナーの略)
日本FP協会の資格認定会員で、2級FP技能士と同等レベルに位置付けられます。
条件は、AFP認定研修を修了し、かつ2級FP技能検定(兼AFP資格検定試験)に合格し、日本FP協会に所定の期間内に登録する必要があります。
単独の試験はありません。(代わりに2級FP技能士に合格する必要あり)
また、1~3級FP技能士は資格更新は必要ありませんんが、AFP認定者は継続教育が必要で2年毎に資格更新が義務付けられています。
CFP®(サーティファイド ファイナンシャルプランナー®の略)
AFPと同じく日本FP協会認定の民間資格で、AFPよりも上級に位置づけられ世界レベルで通用するプランニングスキルの有無が問われます。
認定までの流れは以下の通りです。
1. AFP認定を受ける
2. CFP®資格審査試験6科目に合格
3. CFP®エントリー研修を修了
4. 通算で3年以上の実務経験を積む
5. 試験合格後5年以内に登録申請
以上をクリアし、書類に不備がなければ認定となります。
上記の2.のCFP®資格審査試験6科目については、2019年度の合格率を以下にまとめました。
🔎上表はクリックで拡大できます。
この数字だけ見るとそれほど低い合格率ではないように感じるかもしれませんが、2級FP技能士に合格している人が受検した結果の数字です。
参考までに、2019年の6科目一括の合格率は4.5%と超難関ですね。
ただし、6つの科目を1回で合格する必要はありません。
FP1級とCFP®は同等クラスですが、FP1級は日本国内でのみでしか通用しませんが、CFP®は国際的に通用する資格になります。
いずれにしても、条件がかなりややこしくなるので、下記ページを参考にしてくださいね。
ファイナンシャルプランナーには5種類の資格があります。国家資格と民間資格の両方があり、それぞれの上級資格が1級FP技能士とCFP®になります。3級FP技能士以外はそれぞれ受検資格があり、この記事では受験資格をメインにその内容と2つの上級資格の違いについて解説しています。
とりあえず、実務で通用するレベルということを考えると、FP2級技能士とAFP認定を目指しましょう。
ファイナンシャルプランナーの試験情報
ここでの試験情報については、2~3級FP技能士の試験日程についてのみ紹介しておきます。
国家資格の1級FP技能士と民間資格であるCFP®については、両資格の比較をする際に改めて解説いたします。
さて、国家資格であるFP(ファイナンシャルプランナー)技能士検定ですが、年に3回実施されています。
実施月は、1月、5月、9月に2~3級までの試験を同日に行います。
他の国家資格にはあまりないのですが、FP技能士では2つの団体が試験を実施しています。
2・3級ともに学科試験は同じ問題が出題されますが、実技試験は2つの団体で異なりますので注意が必要ですよ。
以下に実技試験の項目のみ表にまとめました。
🔎上表はクリックで拡大できます。
受検者は上記の実技科目の内一つを選択します。
日本FP協会で申し込んだ場合は1科目だけですが、きんざいを選んだ場合は、3級は2科目から、2級は4科目から選択します。
ファイナンシャルプランナーは就職・転職に役に立つ?のまとめ
いかがでしたか?
ファイナンシャルプランナーは人生100年時代と呼ばれる現代において、非常に身近な問題にかかわる資格であることがわかりました。
お金に関わる問題に関する専門家でもあるファイナンシャルプランナーの活躍の場は広範囲に及びます。
もちろんファイナンシャルプランナーの資格を持っているからといって、就職や転職が簡単にできる程甘くはありませんが、武器になることは間違いありませんね。
また、身近なお金の問題であることからわかるように、自分自身の生活設計にも大いに役立てることが出来る資格でもあり、学習するだけでも大変勉強になりますし、役に立つ資格だなと感じます。
ファイナンシャルプランナーの資格を取得することで、就職や転職を有利に運ぶだけでなく、自身の生活も豊かにする、そんな人生を切り開いてみませんか。
また、3級FP技能士であれば独学でも十分に合格できると思いますが、2級FP技能士とAFP認定を受けるのであれば通信講座も視野に入れておくことをおススメします。
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