ファイナンシャルプランナーの上級資格を取得する手順とは?わかりやすく解説!
ファイナンシャルプランナーに興味を持って資格試験に挑戦しようと思った時に、だれもがぶつかる疑問がこの5つの違いです。
また、上級資格である1級FP技能士とCFPについても、あまり認知されておらずわかりにくいところがあります。
詳しく解説しますが、取得のパターンは以下の2つで、資金に余裕があるならパターン2をおススメします。
🔎上記はクリックで拡大できます。
この記事では、各資格の受検資格など含め詳細について解説していきたいと思いますので、関心のある人は参考にどうぞ。
ファイナンシャルプランナーの種類わかりにくい
それでは、5種類の資格をわかりやすく図にしたものがあるので、下図を参照にしてください。
見てもらうとわかるように、国家資格は1~3級に分かれていますが、2級FP技能士と1級FP技能士の間に、民間資格であるAFPとCFPが存在しています。
2級FP技能士を取得すれば、実務に使えるとは言われていますが、他のファイナンシャルプランナーとの差別化を図るために、できるならば上級資格である1級FP技能士やCFP®を狙いたいところですね。
ただ、受検資格などがややこしいので、調べた内容をできるだけわかりやすく解説していきたいと思います。
上級資格に立ちはだかる受検資格とは?
そこで、それぞれの受検資格をまとめておきたいと思います。
2級技能士(国家資格)の場合
国家資格である3級FP技能士は受検資格は特にありませんが、2級FP技能士の場合下記のいずれかに該当している必要があります。
・AFP認定研修を修了していること
AFP認定研修は日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(以下、略称名:日本FP協会で記載)が主催している研修です。
研修は学習場所や時間を選ばない通信研修が中心で、学習の仕上げとして、課題に基づいた「提案書」(ライフプランを実現するための計画書)を作成します。
学習期間は1ヶ月ですが、受講開始から1年以内に修了する必要があります。
参考:AFP認定研修について(https://www.jafp.or.jp/aim/afp/training/)
・3級FP技能士に合格していること
日本FP協会又は一般社団法人金融財政事情研究会(以下、略称名:きんざい)2つの指定試験機関で行われる3級FP技能士試験に合格する必要があります。
・2年以上のFP業務の実務経験があること
実務経験は通算2年以上で複数の会社でも問題はありません。
主に該当する職種は、金融機関、保険会社、士業(弁護士、税理士、司法・行政書士など)で資産に関する業務、不動産・建設業などが該当します。
自分が該当しているかどうかは、日本FP協会(問い合わせ先:https://www.jafp.or.jp/inquiry/form02.html)などに問い合わせしてみて下さい。
FP技能士の試験は学科と実技に分かれています。
試験の実施機関は、日本FP協会ときんざいの2つの指定機関で行われます。
学科試験は共通ですが、実技試験は出題範囲が変わり、どちらでも選択可能です。
AFP(民間試験)の場合
民間資格であるAFPは単独の試験はなく、2級FP技能士試験に合格後、日本FP協会が認定する研修を受講し、登録をするだけでAFPの資格を取得することができます。
一般的には、2級FP技能士とAFPがほぼ同等レベルと言われています。
さて、ここから以降が、ファイナンシャルプランナーの上級資格になりますね。
1級FP技能士(国家資格)の場合
2級FP技能士では、学科試験が日本FP協会ときんざいともに試験内容は共通で、実技試験は出題範囲が変わり、選択ができるとお伝えしました。
ただ、1級FP技能士の場合には、学科試験はきんざいしかありません。
学科試験(きんざい)の受検資格は以下の3点になります。
🔎上記はクリックで拡大できます。
実技試験(きんざい)の受検資格は、以下の4点です。
🔎上記はクリックで拡大できます。
少しややこしいですね。
「FP養成コース」というのは、きんざいが実施する普通職業訓練短期課程金融実務科FP養成コースのことです。
参考までに、「FP養成コース」は修了日の翌々年度末まで有効です。
日本FP協会の場合には、学科試験はありません。
実技試験(日本FP協会)の受検資格は、下表を参考にしてください。
複数の受検資格がある場合は、いずれか一つ該当すれば受検の申請ができます。
🔎上表はクリックで拡大できます。
参照:日本FP協会HP(https://www.jafp.or.jp/exam/1fp/exemptiont/)
また、1級技能士試験は、受検機関によって受験の際の形式が違います。
日本FP協会で受検した場合には、筆記(記述式)2題(20問)120分です。
一方、きんざいで受検した場合には、面接試験になります。
前半後半の各2時間45分で、それぞれ10名が試験を受ける形となり、一人当たりの持ち時間は約12分程度です。
日本FP協会ときんざいとでは実技試験は随分と違いがありますね。
CFP®(民間資格)の場合
最後になりましたが、ファイナンシャルプランナーの上級資格と言われる民間資格のCFP®の受検資格についても触れておきます。
CFP®認定者になるためには、CFP®資格審査試験を受験する必要があります。
そのための要件は、以下の2つです。
・AFP認定者であること
・所定の大学院で単位を取得すること
ここでは、AFP認定者であることを前提に話を進めますね。
CFP®認定者になるためには、以下の4つの要件をクリアする必要があります。
① CFP®資格審査試験6科目に合格する
・金融資産運用設計
・不動産運用設計
・ライフプランニング・リタイアメントプランニング
・リスクと保険
・タックスプランニング
・相続・事業承継設計
上記の6つに合格しなければいけませんが、一発で6つではなく1科目ずつでも受検が可能です。
一度合格すれば期限はなく有効になりますよ。
② CFP®エントリー研修の受講・修了
資格審査試験全科目に合格した人を対象に年2回行われます。
③ 通算で3年以上の実務経験があること
FP実務家としての相談業務だけでなく実務経験に当たるものは多岐に渡っています。
試験合格前10年~CFP®資格認定日までの間で3年以上あればOKです。
④ 登録申請
日本FP協会が定める会員倫理規定等を順守する旨の誓約を含み登録申請を行います。
①~④まですべて完了すれば晴れてCFP®認定者として活動が可能となります。
上級資格を取得するためのコツとは?
ざっくりと上級資格である1級技能士、CFP®を取得する手順を見てみましょう。
🔎上記はクリックで拡大できます。
こうやってみるとパターン2の方が大変そうですが、詳しくみると見た目程ではありません。
AFP(認定試験)は、通信講座などで2級技能士を狙えば、提案書作成も講座の中に含まれているので、それにパスすれば申請するだけです。
また、CFP®を取得すれば、1級技能士試験は実技のみでOKです。
CFP®では、6科目のCFP®資格審査試験に合格する必要がありますが、1級FP技能士の学科試験がそれに当たることを考えると一つずつクリアできる方が取得しやすいとも考えられます。
もちろん、パターン2であれば、AFP、CFP®の資格も持っているというメリットも大きいです。
1級FP技能士とCFP®の違いを理解しよう
1級FP技能士は国家資格の最上位、そして、CFP®は民間資格の最上位に当たります。
ここでは、試験の内容というのではなく、社会的な立ち位置などの違いについて解説しますね。
どこで資格を活かすかという点で見れば、CFP®の方が国際資格なので海外で優位に働きますね。
ただ、日本国内でしか業務を行わないのであれば、1級FP技能士だけでも十分とも言えます。
単純にどちらを取得しておいた方がいいのか、もしくは両方持っておいた方がいいのかは言い切れない部分もあるようです。
資格の価値としては、1級FP技能士とCFP®に大きな差はないと意見も見受けられます。
ここからの意見は少数でどちらかと言えば業界の裏側の話になるかとも思いますが、CFP®は日本FP協会が主導している資格です。
テレビや雑誌などに登場するファイナンシャルプランナーの中には、日本FP協会と取引関係にあるケースも多く、ファイナンシャルプランナーに興味を持つ人は日本FP協会の活動に触れる機会が多い。
そのため、CFP®の方が1級FP技能士よりも優れているという印象を持たれているという面もあるようです。
誰が発言しているかによって評価が変わるということですね。
ただ、一方で別記事で書こうと思いますが、1~3級FP技能士は生涯資格で更新料がかかりません。
その点、AFP、CFP®に関しては、更新料がかかってきます。
結果として、CFP®があまり仕事に影響しない場合には、1級FP技能士に合格してしまえば、CFP®を放棄してしまう人もかなりの割合います。
結論は月並みですが、自身の仕事にどちらの資格が密接にかかわっているのかで決まるとも言えます。
もちろん、更新料などは気にせずに持ち続けることが出来る人は両方の資格を持っているに越したことはありませんね。
ファイナンシャルプランナーの上級資格の取得手順のまとめ
この記事では、ファイナンシャルプランナーの上級資格である1級FP技能士とCFP®について、その前段階になる3~2級、AFPも含めて解説しました。
1級FP技能士、CFP®双方の取得を取るためには、どうしても実務経験が必要になるので、ある程度の年数は覚悟をして取り組む必要がありますね。
ファイナンシャルプランナーの仕事として顧客と接する場合、お客さんはそこまで何級を持っているとかAFPだとかCFP® とかを気にするわけではなく、2級FP技能士でも十分にお仕事は出来ます。
もし余力があり、将来独立も考えているならば、上級資格の1級FP技能士、CFP®にも挑戦すると、さらに仕事の幅が広がるのではないでしょうか?
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