ファイナンシャルプランナーはいくら稼げる?独立しても食べていける?
ある転職エージェントのデータでは、ファイナンシャルプランナーの平均年収は300万~400万と言われています。
ファイナンシャルプランナーには、大きく分けると企業系FPと独立系FPに分かれ、また業種や経験(勤続)年数によっても収入は大きく変わってくるので一概には言えません。
ただ、最低の300万円でも月収にすれば25万円程にはなりますので、環境にもよりますが食べていく分には問題のない数字ではないでしょうか。
もちろん、人によっては独立して、年収1,000万円以上の人がいることも事実です。
では、早速さらにファイナンシャルプランナーの収入について詳しく見て行きましょう。
ファイナンシャルプランナーってどれくらいの収入?独立した場合は?
具体的な年収額の前に、ファイナンシャルプランナーの資格取得者の業種別の割合を見てみましょう。
以下のデータは、AFP・CFP®認定者の2019年9月の業種別のデータです。(参照:日本FP協会)
🔎上のグラフはクリックで拡大できます。
この図を見てもわかる通り、独立系は全体のわずか7%と数字の上ではかなりの少数派にはなりますね。
独立した場合には、他の資格を取得しダブルライセンス(宅建士・中小企業診断士など)で生計を立てている人も多いようです。
ファイナンシャルプランナーの平均年収は?
上図でもわかるように、ファイナンシャルプランナーの活躍の場は、大きく証券・金融・保険・不動産の4つに分けられます。(全体の57%を占めますね)
ちなみに、事業会社というのは、製造業や製薬会社、IT企業など多岐に渡り、全体の14%います。
また、主婦や学生のように資格を取っただけの人も13%もいますね。
では、4つの業界で働くファイナンシャルプランナーについて解説していきましょう。
証券業界
証券業界でのファイナンシャルプランナーの平均年収は約400万円。
証券会社での証券事務には特別な資格は必要ありませんが、ファイナンシャルプランナーの資格を持っていることは給与面でも有利に働きます。
職場での業務は多岐に渡りますが、株式に関連した業務もあり、資格を活かすことができますね。
金融業界
主に銀行業界になりますが、こちらも平均年収は約400万円。
業務内容は、預金者などへの資産運用や住宅ローンなどの相談業務、そして、借入金や返済をシュミレーションしたり、金融商品の紹介などを行います。
一部証券業界とも重なる部分もありますね。
保険業界
生保・損保でのファイナンシャルプランナーの平均年収は約300~600万円とかなり幅があります。
証券・金融業界と比較すると年収そのものは低く、保険商品を販売する営業の仕事が中心です。
また、保険関係の資産運用だけでなく、保険の営業で自分で顧客を獲得するという部分があるのも大きな特徴の一つですね。
そのため、会社によってはノルマがあったりしますが、反面歩合給があったりするので、年収が大きく上がってくる人も出てくるわけです。
不動産業界
最後になりましたが、4つの業界の中ではもっともファイナンシャルプランナーの年収が多く、約650万円。
一見すると、金融系の方が有利で不動産業には需要がなさそうですが、不動産投資・相続・売買などはファイナンシャルプランナーの資格が役に立ちます。
家は人生の中でも大きな買い物の一つで、同時にライフプランも立てたい人がおり、その意味ではファイナンシャルプランナーはうってつけなわけです。
顧客との信頼関係が築ければ、成約する確率も高くなりますし、高収入を得たい人には向いている業界です。
ここからは番外編ですが、仕事を持ちながらファイナンシャルプランナーを副業として行っている人もいるので付け加えておきます。
年収はその人のスキルやどれくらい副業として時間が取れる等にもよりますが、50万円ぐらいを得ている人が多いと言われています。
ファイナンシャルプランナーの資格級別の年収はどう?
ざっくりとですが、取得する級(国家資格のみ)の収入の違い(イメージ)について追記しておきます。
3級FP技能士
独学でも十分に合格が目指せる試験です。
そのため、自分自身のライフプランを立てる際には役に立ちますが、3級資格を持っているからと言って年収が大きく上がることはないと思っておいてください。
まずは、資格の全体像を把握する、また、所得を得るのではなく自分の人生設計を考えることに役立てるという目的で資格を取得するぐらいの認識でいいと思います。
最後まで独学で通すなら、2級FP技能士試験を受けるための受検資格にもなりますよ。
2級FP技能士
先程も挙げたように勤務する業界で大きく年収は変わってきます。
少しでも所得を上げたいのであれば、不動産業界を目指すとよいかもしれませんね。
1級FP技能士
なんといってもCFP®と同様にファイナンシャルプランナーの上級資格でもあり、3級、2級と比べると大きく平均年収は上がります。
ただ、資格を持っているというだけで単純に年収が上がるわけではありません。
弁護士資格を持っているからと言って、すべての弁護士が高級取りというわけではないのと同じです。
知識をフルに活用し顧客との信頼関係を高めていくことで、年収は大きく上がっていく。
1級FP技能士の資格取得は、そのためのスタートでしかないのです。
独立系ファイナンシャルプランナーは年収1,000万円を狙えるのか?
AFP・CFP®取得者のわずか7%しか独立系のファイナンシャルプランナーがいないことからも、年収1,000万円という数字は簡単に稼げるわけではありません。
ただ、中には、年収1,000万円どころか、3,000万円、5,000万円と稼ぐ強者がいることも事実です。
稼ぎ方はいろいろですが、相談料よりも紹介コミッションとして稼ぐ方が、年収1,000万円により早く近づけるようです。
ここでは、そんな人たちが大きな収入源としているポイントをいくつか挙げてみたいと思います。
複数の案件を扱う
独立系は企業系と違い自由に案件を選べます。
つまり、複数の案件や商品を取り扱うことができますし、顧客への提案も広くなりより多くの報酬を受けることができる可能性が高くなります。
単価の高い案件を扱う
同じ数を扱うのであれば、報酬単価の高い案件を狙うべきです。
例えば、不動産などはどうでしょうか。
節税案件を狙う
そもそも節税を考えるということは、所得が大きいという証明でもありますね。
つまり、富裕層に対してアプローチすることになりますし、顧問契約などに結び付けば、安定した大きな数字を稼ぐことができます。
独立系で成功すれば企業系とは桁違いの報酬を得ることも可能ですが、試験に受かっただけで実践経験のない人がすぐに稼げるほど甘いものではありません。
まずは、企業で実践を積むとか、FP事務所などに勤務して実践を積みながら顧客との強固な関係を気づいていくことは必須ですね。
ファイナンシャルプランナは稼げる?のまとめ
この記事では、実際にファイナンシャルプランナーの資格を取得した際に、どれくらいの年収を稼ぐことができるのかを紹介してきました。
独立系ファイナンシャルプランナーは魅力はありますが、他の士業と同じで顧客が盤石でないと、安定して高い報酬を得ることは難しいですね。
ただ、努力次第では企業系FPであるサラーリーマンの得る所得を大きく上回ることも決して無理ではありません。
まずは、2級技能士の資格とAFPの資格を取得することから始めるのが早道だと思います。
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